本堂裏の小高いところに建つこの塔は、明和4年(1767)の再建であるが、再建にあたり当初の南北朝時代の様式を踏襲したとみられ、屋根がやや大きめになっているのが特色であろう。内部の須弥壇は南北朝時代のものをそのまま用いている但馬地方唯一の多宝塔です。
多宝塔とは中央に大きな覆鉢があるのが特徴の塔で、多宝如来の全身の舎利を一所にあつめた塔の事であるが、密教では、大日如来の教えを象徴する塔として重要な意味を持っている。 よって本尊は、智拳印をむすぶ金剛界の大日如来坐像を安置しています。
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